令和に入り、国内最大級の超大型スタジアムが完成した。
斎久工業は給排水衛生設備工事を担当し、スポーツの新たな聖地の誕生を支えた。
膨大な関係者と手を携えたスケール感のあるプロジェクトの現場を振り返る。
PROJECT MEMBER
東京支社 第三技術部第一課
野上 栄至Hidenori Nogami
1990年入社。
東関東支店(千葉)にて数々の現場に携わる。
現部署に課長着任と同時に、超大型スタジアムの現場代理人として施工をマネジメント。
田代 順一Junichi Tashiro
2005年入社。
どのような場でも、周囲の社員や協力会社の担当者との良好な関係を築くことのできるスキルを活かし、
係長として幅広くプロジェクトを支える。
入澤 遼Ryo Irisawa
2014年入社。
施工管理職として経験を重ね、また近年では営業職としてのキャリアも積み、
若手社員として現場をけん引。
※社員の部署・役職はインタビュー当時のものです。
それぞれの業務と役割
定められた工期の中、斎久工業の担当者はどう取り組んだのか。実際の現場はどのようなものだったのか。
野上
ゼネコンが基礎工事、地下の躯体(梁)をプレキャスト化する中で、我々はその工期に合わせる必要がありました。
田代
工程遅延が極力ないように、先行搬入、先行配管の実施を徹底しました。実際の施工については、スタジアムが楕円形であることから、特注した角度が特殊の継手を採用し、配管しました。それに伴う墨出しをするのに時間がかかり、工期の面では苦労しましたね。
入澤
地下ピット内の配管の物量が多く、閉じられてからでは長物のパイプも入れられないため、先行して搬入する計画に携わりました。搬入後の導線やパイプ台車の大きさ・置場の選定、他職との調整等、本当に時間がかかりましたが、その甲斐あって施工はスムーズにできたと思います。
野上
私はマネジメントの立場ですから、現場の施工が安全に順調に進んでいるか?設備の出来栄えは良好か?社員はストレスなく元気に働いているか?などを確認・検討し、工事に反映させていきました。
大規模な敷地での建設のため、調整も膨大
ピーク時には1日数千人が働く大現場。
苦労や大変なことも多かったと、3人はその日々を思い起こす。
田代
大規模な敷地での建設で工区が細かく、多工区との打合せ調整が不可欠で、工区ごとに各々の担当者との調整が時間的にも非常に大変でした。関係者も膨大ということは調整も膨大ということなので・・・とにかく地道に日々の打合せを密にしっかり重ねていきました。
入澤
iPadを利用した図面管理や情報交換で、効率をアップさせ、指示出しがスムーズにできた点は良かったです。あとは全力投球。大変だったこともチーム一丸となって竣工までやり切れました。
田代
そうだね、最後まで各工区の担当者が確実に自分の工区に責任をもって・・・成長を感じたのは、他のメンバーが大変な時は横の繋がりをもって、お互いを助け合いながらできたところです。
野上
工程の節目、節目に達成感のようなものがあったと思います。私たちの仕事は表に出てこない地道な工事ですが、ひとつひとつ丁寧な打合せ、調整、検査の積み重ねのおかげで工期内に完成できました。
入澤
プレッシャーもありましたが、今となっては楽しかった記憶が多いですね。良いチームの中で仕事ができたことが嬉しいです。現場担当者としての責任感がより強くなりました。施工順序の理解とスケジュール管理も上手くなったように感じています。
竣工を迎え印象深いこと
竣工後の感慨とともに、彼らは今、何を思い仕事に取り組んでいるのか。
入澤
竣工したときは、一生に一度あるかないかの現場に携われたことに改めて感動しましたね。自分の至らなさで迷惑も多々かけたと思いますが、先輩・上司のサポートのもと、しっかり指示し、工事を完成させることができましたから。
田代
本体工事のペデストリアンデッキ、屋根、外構をメインでやっていたので、ちょっと特殊な工区を経験できたのは良かったです。スタジアムの屋根の上にも登ることができて、軒庇から俯瞰でみるフィールドはとても印象に残っています。学生時代サッカーをやっていた身としては作業場だった現場が、日本のスポーツの新しい聖地としてスタジアムとなった感動は忘れられません。
野上
工事を通して自社他社の垣根を超えてよい関係を築けたと思います。とても大きなプロジェクトの一員で参加できたことと、関係者全員のその仕事ぶりは誇りに思います。この現場の経験は語り継いでいきたいですね。
入澤
この現場に携われたことは家族にも自慢もできることですし、やはり誇りです。一緒に携わってきたメンバーとは絆というと大袈裟かもしれませんが、仲がすごく良くなったと思います。今後も大きな現場が多くあるので、この経験を活かして自分のスキルを磨いていきたいです。
田代
この大きなプロジェクトから大きな喜びと多くの学びを得ました。これからは何でも知っていて、もっと周りから頼られる存在を目指していきたいと思っています。
未来の仲間へのMessage
どんな人に斎久工業に入社してもらいたいですか。求める人物像とは。
田代
大きな現場が多いので、誰とでも話ができて、コミュニケーションが好きな人に入社してもらいたいです。事務所の人数が多ければ多いほど担当が細かく分かれているので、コミュニケーションを取りながら、横の繋がりをもって仕事ができる人材がいいと思います。
入澤
仕事には真摯に取り組み、遊びにも本気になれる人。オンとオフを切り替えて、ストレスをためずにリフレッシュしてもらいたい。
野上
設備工事というと建物を相手にするイメージかもしれませんが、実際の仕事は人を相手にすることが多いです。技術職でも調整の役割は求められますし、たとえコミュニケーションが苦手でも成長していける人と一緒に働きたいですね。ハートと責任感の強い人も向いていると思います。